農業女子×農業ロボット開発研究会
農業も高齢化が進み、労働力や「ヒト」の問題は全国的に課題が多くそれぞれの立場で解決案を考慮する状況があります。それに伴い一つの方法では、IoTやスマート農業も広がってきているように感じます。今回は、「作業負担を減らすこと」がポイントにはなりますが、そんな農業用ロボットについて体験し学ぶことができました。
今回は、㈱菊池製作所(本社:東京都、工場:福島県内3か所)から、農業女子のアイデアで農業ロボットや介護ロボットなどの開発に参加してほしいというお話が進み、5月31日、会社がある飯舘村にて開発研究会のキックオフミーティングが開催となり、景井も参加して参りました。
㈱菊池製作所は、福島県の「計画的避難区域」にも指定された(今は解除)飯舘村に工場があります。震災後も現地に残り、工場を1日も休止させることなく稼働を続け福島の復興を見守ってきた会社であります。
大学やベンチャー企業と連携し、産官学連携により、ロボット製品の開発から販売までを手掛けています。例えば、人間の筋力を補助する「マッスルスーツ」や災害時に上空から状況を監視する無人飛行機「ドローン」、世界初の4本腕の災害対応ロボット「オクトパス」など、これからの日本にも重要になっていくであろう新しいプロダクトの開発を進めている会社です。
広島工業大学の田中教授から地域におけるスマート農業やIoTの必要性のお話を伺ったり、㈱菊池製作所様から実際に開発の説明を伺い、展示されているロボットを動かしたり、今回の目玉である『マッスルスーツ』の試着をして体験しました。
「マッスルスーツ」について
農業女子全体の感想としては、「すごーい!重くなーい!」というところと、あとはやはり「大きい」ということでした。
【良いところ】:腰をサポートするだけでなく、腰に負担がかからないでらくらく重いものを運ぶことができる。
【改善点】:スーツだけで5Kgあり、後ろに幅が出るため、生産物や作物を傷つける可能性が高く心配。
ということで、まずは何よりサイズの改良を要望しました。また、お値段も50万円前後~とのことで、現実的ではなく・・・そういった補助金がでる県もあり福島県も例外ではないですが、良いものはたくさんの方に利用していただけるようになったらとも思います。
それと、また違う農業女子目線にはなりますが、農家は同居しているお家が多く感じます。とすると介護問題も家で抱えている可能性は高く、大体は歴史があるような(バリアフリーではない)家の場合が多いです。その場合も安心して併用できれば良いなと思いましたので、やはりサイズは大事な要素です。
機械化やロボットに抵抗ある方もいると思いますし、可能であれば自分自身の力だけで作業も仕事もできれば最高です。それでも、少しでも自分はもちろん家族やスタッフの負担を減らせたり、サポートできる方法があるならそれが農業をずっと継続できる一つの方法になるかもしれない。そんな可能性は貪欲に情報を得ていくことは大切だと思います。
私たち、参加メンバーの感想を真摯に聞いてくださっていた㈱菊池製作所の皆様でしたので、今後の改良に期待しています。有難うございました。
関係者紹介
司会進行:岡山県立大学地域共同研究機構客員教授 児玉由美子 氏 (菊池製作所顧問)
挨拶:菊池製作所副社長 一柳健 氏
農林水産省東北農政局 峰岸幸司 氏
講演:広島工業大学工学部教授 田中武 氏
参加した福島県の農業女子
まるせい果樹園 佐藤ゆきえさん(真ん中)、スタッフの農業女子の皆様
カトウファーム 加藤絵美さん(左)
CuCu farm 佐々木美穂さん(右端)
東北農政局の鈴木明美さん(左端)
■今年3/10の農村漁村の日に、「新しい女性の農林漁業:発想,仕事,地域,災害」をテーマにしたフォーラムが慶應義塾大学で行われ、景井も講演させていただきました。その時にお会いした元岡山大学の児玉先生が私たち農業女子の講演を聞いて大変共感してくださったのをきっかけに、㈱菊池製作所の今回のロボットのプロジェクトの顧問になられている児玉先生が、「ぜひ福島で会いましょう」とご提案下さりこの会をコーディネートしてくださいました。
■㈱菊池製作所の皆様、児玉先生、教授、関係者様との集合写真。
■この開催数週間前、福島にてカトウファームの絵美ちゃんと、菊池製作所の皆様との顔合わせにお招きいただきました。
【参考】
㈱菊池製作所
http://www.kikuchiseisakusho.co.jp
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http://www.vill.iitate.fukushima.jp/site/kanko/1404.html
≪NoujyoLab HPより転載≫